@カフェエリア/午後
あ、ありがとうございます。…先輩のおかげで椅子から落ちずに済みましたから、大丈夫……あ、(そこまで驚いたつもりはなくとも、勢いが重なればバランスは崩れるもの。椅子が傾きかけたところを彼が腕を掴んでくれたため、ひっくり返ることなく無事に済んだことに胸撫で下ろし。謝罪する彼に助けてくれた礼を伝えていれば動きを止めていることに気が付き、どうかしたのかと何気に彼の視線を追っていくと捕まれたままの腕の方に視線向けることとなり彼の手の位置に一気に顔赤くなり)
@カフェエリア/午後
っ⋯危な──っ、セーフ⋯驚かせて、ごめん。(彼女が目を開いたタイミングでは、顔を近づけすぎており、驚いた彼女が身じろいだのを見て彼女が転んでしまうと思い咄嗟に彼女の腕に手を伸ばし、直後、イヤホンをつけていない方の耳に聞こえてきた"かたん"という音。瞬間的に音楽の世界から現実に引き戻されれば、次に聞こえて来たのはイヤホンをしている左耳の音楽ではなく、彼女を掴んでいる腕から⋯何故かそこから、トクントクンと、心臓の音が聞こえ始め。)
@カフェエリア/午後
……もう少し、……っ!!(顔覗き込んでいれば意図を汲んでくれた彼の手の動きで音量に問題はないとわかり、こちらも指先で丸を作り返した後、手にしていたスマホをテーブルに置き。いつもは両耳から音楽が流れてくるため早い段階でその世界に入り込むのだが、今は片方の耳からのみなこと、彼も一緒に聴いていること、気に入ってほしいという願望等が入り交じり知らず緊張して肩に力が入る。それでも流れるのは好きな音楽な為一つ目のサビの頃にはゆったりと目蓋閉じ聴き入り、やがて終盤になった頃彼の声が鼓膜を揺らす。しかしその意味が理解できずどうしたのかと問い掛けるため閉じていた目蓋を開いてみればすぐ目の前に彼の顔があり驚きに辛うじて声はでなかったものの身動いだ為“かたん“と椅子が音を立て)
@カフェエリア/午後
⋯ん?────⋯⋯白川さん、もう少しこっち(彼女が音楽を流し始めて少し、テーブルを挟み真正面でイントロを聴いていたところ、彼女が何か言いたげにしている事に気づき、その正確な内容は分からないものの、おそらく音に関する事だろうと推測、イヤホンをさして指の動きで"大丈夫だよ"と伝え、暫く耳を傾け。一つ目のサビを越え曲間に入ったところで曲調や声質が自分の好みであることから、誰の曲か気になり彼女のスマホ覗き込むため、無言で彼女の顔に自分の顔を近づけていき、お互いの額が触れ合うくらいの距離まで来たものの、それでもまだもう少し近づくか、スマホが傾けられるかしないと画面読み取ることは出来ず、彼女にも協力してもらうべく意図伝えるも、少し言葉足らずで──曲は二番目の歌詞に入っていき)
@カフェエリア/午後
ありがとうございます失くならずにすみました…え、私も歌うんですか!?いいですけど下手ですよ…だから、練習するので先輩の好きな曲教えてくださいね。(彼の気遣いに礼を告げ、離れていく手の温もりに少し寂しさ感じるも追いかけることなどできるはずもなく代わりに自分の手を自分で擦り。彼が自分の耳にイヤホンを嵌め聴く体勢が整ったことを目で伝えてくるのを受け取れば小さく頷いてスマホの画面をタップすると、互いの耳に嵌めたイヤホンからバラード系の曲が流れ始め、音量大丈夫かと問い掛けるように首傾け彼の顔を覗き込み)
@カフェエリア/午後
いや、しっかり押さえて止めないと、また転がるかなって⋯⋯あぁ、そういうことなら、事前にどの曲か言ってくれればちゃんと覚えてから行く。その代わり、白川さんの歌声もちゃんと聞かせてもらうからね。(手を重ねたままでいたところ、彼女から怪しむような声をかけられれば、ハッと我に還り、今度は落とさぬようイヤホン握ったまま彼女の手の拘束を解き。イヤホン耳に嵌めながら寸前の彼女の言葉、カラオケの話題に再度話題転換し、理由聞けばあっさりと納得、交換条件に彼女の歌声や選曲気になり、自分に聞かせてもらうことを伝え。イヤホン当てた耳を押さえながら、再生ボタンを押しても大丈夫であることを目で合図し。)
@カフェエリア/午後
ほんとですか?じゃあ、いつかでいいんで私とカラオケ行ってください。私が好きになる曲って男性ボーカルのが多くて自分で歌っても様にならないんですよね。先輩、綺麗な声してるから歌ってくれたらいいなって。あ、大丈夫ですよ、私もよく落としちゃうんで……天野先輩?(歌ってほしい理由を告げながら彼に聞かせる曲を決めて再生ボタンを押すタイミングを計るべく視線を彼に向けると、カコンと小さな音立てイヤホンが落ちて転がる瞬間で。テーブル転がるイヤホンに慌てる彼に大丈夫だと止まるのを待とうと動き控えていればテーブルに置いていた手に手が重なり。頭の片隅でやっぱり綺麗な手だなとこの場面と少しずれたことを思うも重なったままの手にどうしたのだろうと彼に声をかけ)
@カフェエリア/午後
カラオケ⋯は結構行くかな。俺に歌われて嬉しい曲って何だろ、ボーカルと声が似てるとか?⋯っぁ、⋯と⋯⋯ごめん。(彼女からの問い掛けに、バンドの事を学内では秘密にしている事から、ほんの一瞬だけ言い淀むもすぐに正直な回答をし、これまで他の人にも歌って欲しいと何度か言われた経験はあるが、彼女の場合は何だろうと少し思案したところ、掌からイヤホンが滑ってしまい、机の杖で一度跳ね、転がり始めるそれを失くしてしまってはいけないと慌てて自分の手を上から被せにいった場所が偶然彼女の手の上と重なり。イヤホン越しに彼女の手の温度を感じながら、不快に思わせていないかと謝罪するも、なかなか手を外そうとはせず。)
@カフェエリア/午後
あ、先輩ってカラオケ行ったりします?もし行くなら、歌ってくれると嬉しい曲があるんですけど…。ふふ、大丈夫ですよ。…どれにしようかな、(礼を告げる彼の頬が赤くなるのを可愛いと内心思えば自然と頬緩み。イヤホンをとってもらう間目蓋伏せ気味となり長い睫毛が目元に影を落とす。間を持たせようとした問い掛けへの返答を待ちつつ、耳からイヤホンが抜き取られたと認識すれば髪を押さえていた手をスマホへと移動させどの曲にしようかと指先滑らせ)
@カフェエリア/午後
っ⋯ありがとう⋯⋯じゃ、取るよ。痛かったら言って(彼女に好きだと言われれば、それが声のことだったとしても完全な不意打ちだったため、頬赤らめながら少し目線逸らし、お礼の言葉伝え。再度耳に視線向けると、人のイヤホンを外すというあまりない状況と彼女が髪を耳裏にかける仕草に色気感じ心臓高鳴らせ、傷つけないように耳からコードレスのイヤホンをそっと抜き取り。)
@カフェエリア/午後
…好きですよ、私…先輩の声。…いいですけど、好きだなって思った曲を聴いているだけなので、誰が歌ってるか知ってるのと知らないのとがあるんです(冗談という彼に当たり前ですと小さく息吐き。しかし全てを否定するわけではなく、ほんのり抱いている気持ちを言葉にし。伸ばされた指先が耳朶に触れればぴくりと微かに肩が震えるも、どうぞと言わんばかりに耳にかかる髪を耳裏へとかけながら彼の方へ耳向けてイヤホン取るように促し)
@カフェエリア/午後
はは、冗談だよ。⋯ん?何聴いてるのかなって思って。白川さんの好きな曲がどんなのか知りたい。俺に教えて(予想通りの彼女の反論に微笑ましげに見詰めながら伸ばす手は彼女の耳の方へ。自身の学外でのバンド活動のこともあり、彼女がどのような音楽を聞いているのか、ふに、と彼女の耳朶に指で触れながら同じく首傾げてお願いし。)
@カフェエリア/午後
もう、ずっと起きてますよ!……天野先輩?(優しく微笑む姿にとくんと鼓動高鳴りその笑顔に視線奪われほんのり頬染めながらも反論し。そこまで大きくしてはいないがまったく邪魔しないわけでもないため手を伸ばしてイヤホンから流れる音楽のボリューム下げていれば頬へと伸びてくる彼の手が視界に入り、首少し傾けながら問い掛けるような声音で彼の名を紡ぎ)
@カフェエリア/午後
あ、やっとこっち見た。⋯⋯いつからだろうね。白川さんが寝言でW天野先輩⋯好きですWって言ってた時からかな。(彼女が自分の視線に気づき顔を上げれば、ようやく目が合った嬉しさから優しく微笑みかけ。タイミング訊く問い掛けには目線合わせたまま自分の顎に手を添えて数瞬考える真似した後、テーブル越しに彼女の頬に真っ直ぐ腕を伸ばしながら、明らかに嘘と解る言葉、にぃ、と悪戯気味の笑み向けて騙り。)
@カフェエリア/午後
……っ!え、天野先輩?…いつから、そこに?(誰もいなかったはずの場所に誰かがいることに気が付けば、一定のリズムを奏でるかのように滑らせていた筆記具の動きが止まり、ふと上げた視線とこちらを見つめる彼の視線とが合った瞬間、無意識下で時が止まったような気がして。しかしそれは瞬き数回程の間であり、すぐさま先輩だと認識すれば目の前にいる理由がわからず驚きに瞳が丸くなり、問い掛ける声音にその戸惑いが現れていて)
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